50歳婚活難民のお見合い体験談

50歳婚活難民のお見合い体験談その他の考察

ソルボンヌ嬢とランチ

パリ第4ソルボンヌ大学院卒の方と2回目に逢う。

 

結婚相談所のルールではお見合い後仮交際になったら最低1回は会う決まりになっている。(以下参照)

 

Q 交際になりましたが、1度も会わない場合はどうなりますか?

A 交際になってから一度も会わない場合には、規約に則りペナルティーが課せられます。
金額は、良縁ネット会員規約の定めた額となります。状況を加盟の相談室にご相談下さい。

 

店はいきつけのフレンチ。

外資投資銀行に勤務なのでランチは割と自由に抜けられる。

夕方から海外とテレビ会議があるため昼間のほうが融通が効きやすい。

 

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試作ソース

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かつべ牛

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フォアグラオムレツ

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オーロラサーモンのミキュイ

当然の事ながら初回ランチなので個室でゆっくり話せるところにする。

ここは僕のいきつけのフレンチで僕がアドバイスしながらつくった僕専用のコースもある。

今日は新しい調味料を作ったらしいのでその試食もしてみることとする。

写真のうち

春菊のジェノベーゼ

マッシュルームとポルチーニ茸のペースト

 

は今日初めて食べた。他は既に食べたことがある

からすみとウニの自家製バター

ケッパーペースト

だ。

 

店のチョイスは初回のランチでは大切だと思う。

 

 

・がやがやと騒々しいテーブル席ではなく個室をとる

ゆっくりと話をしたいじゃないですか。食事をするのは相手の話を聞く為だから。

店のチョイスもさることながら、その店で個室をとることは大切だとおもう。

個室料が別にかからない店もあるし(ここのフレンチは個室無料)、仮に個室料がかかっても初回くらいはきちんとしたいものだ。

 

・アラカルトではなくコースで

本当にあった恐ろしい話で、僕の同級生の女性が初お見合いでなんとバッフェに連れていかれたと。

そんな、何度も離席して食事をとりにいかなければならないような所にお見合いでいくのは女性として舐められてると感じたそうだ。

 

バッフェは論外として、アラカルトもいろいろと迷うことで会話への意識の集中を削ぐことになる。

事前にコースを頼んでおけばメニュー選びに時間を無駄にしたり、会話を中断する必要はない。

 

・食べにくいジャンルの料理は避ける

食べるのに女性が齧りついて大口をあけなければならないもの臭いがあるものは避ける。

 

・ディナーは避ける

僕は個人的にはお茶のあとの2回目の食事はランチの方がいいと思う。

軽く終わらせることができるし、お酒も入らないので間違いはおきない。

主眼は食の好みを知り、話をすることにあるのだからディナーである必要は少ない。

 

・何度も行ったことがあってシェフの顔も知ってる店にする

これは細かいことでは料理のNG食材の調整、トイレの位置、BGMのボリューム、空調が効きすぎてるかどうかなど、対応を色々としてくれるという意味で、馴染みで融通が利く店でないと困るから。

 

というわけで僕は週に3回はランチにいくフレンチでいつもと同じコースをとった。

 

会話は知的なものだった。僕は堅い物も柔らかい物もどちらでも合わせられるけど、ミニマリストとしてのライフスタイルの話がでた。

 

嬢『ル・コルビジェのミニマルな建築が好きで(中略)』

僕『サヴォア邸だよね』

『ええ、パリに留学していたときに、足を延ばして見てみました

でも、沢山建築してるのによくわかりましたね』

『RC建築の名作だからね』

コルビジェは最後はカップ・マルタンの休暇小屋と呼ばれる小さな小屋に住んだんです。ミニマリストとして裸で過ごした』

 

モデュロール」とはル・コルビュジエが人体と黄金比から作り出した建築の基準寸法。このサイズが間口から家具の配置まで生かされたのがこの休暇小屋だ。

 

人は合わせ鏡。自分に合った人は自然と集まってくるものだ。

逆に、どんなに門戸を広くして入ってくる人が多くても、合わない相手が大半ならば最初からぎゅっと絞ったほうがいい。

 

ソルボンヌ嬢はなんとこの相談所に5年もいるという。

相談所に最初に超高学歴なのを知られると男性が来ないからとアドバイスされて、本人も納得の上で『大学院修士卒』とぼかしたらしい。

 

以前にも触れたが、この男性会員18000人の中で『大学院卒』『年収1000万円以上』の男性はたった200人しかいない。

本人は投資銀行勤務だから、年収は1000万円どころではない。

となると、そもそも上方婚を前提とするならばそういう男性の選択肢は極めて狭くなってくる。

そして需給の関係でそういう数少ない男性を目指して、大量の女性が殺到する。

男性にとっては上方婚は関係ないし、まずは容姿、年齢が重要になってくる。

となるとわざわざソルボンヌ嬢を選ぶ男性も稀だということは断言できる。

 

僕?

僕は意外にも今日のランチで可能性はあると感じた。

彼女のSDGsについての考え方、投資銀行を背景として会社として社会的意義とか地球限界(プラネタリ―バウンダリー)について例えばモーニングサテライトなどで情報発信をしていけば、60代以上の男性が中心の経済界重鎮たちのアイドルになれるのではないだろうか。

 

そんな話をしたら、ソルボンヌ嬢もまんざらではなく本人も出方としてどうやったらいか分からなかっただけでその気はあるらしい。

 

ランチを終了してタクシーで駅まで送ってから結婚相談所に連絡した。

『今日で結論かとおもいましたが、出方になる気があるようです。次回もう少しお話しを続けてみます』